複利の力

【実話解説】サラリーマンでも貯金・投資・副業で100億を得た本多静六

100億円を築いた本多静六とは?

私も実は社会人になるまで知らなかったのですが、「月給4分の1天引き貯金」を元手に投資で巨万の富を気付いた東大の大学教授の方です。1866年に生まれ1952年に亡くなられているので、慶応2年生まれ、昭和28年没です。

 

なんと現在から約150年以上前の方ですね。

 

親が資産家というわけでもなく、大学教授の月給からの積み立てを行い、亡くなられるまでにはなんと資産が100億円にまで。

 

かなり昔の方ですが、著書の方を見てみると「積み立て」「副業」「投資」などなど令和の現在の流れを予兆していたかのような金言の数々で、私自身も非常に参考になりました。

給与の4分の1を貯金する

本田教授の基礎となった考えは「本田式「4分の1」貯金」と言われるもので、単純に要約すると収入の4分の1を常に貯金に回すと言ったものです。

現代の生活であれば20万の収入であれば5万円30万であれば7.5万円40万であれば10万円50万であれば12.5万円ですね。

どうでしょうか。なんとなく無理な数字ではないですよね。ただ普段の生活は誘惑が多いもので、意識しないと毎月、毎回4分の1を貯金するということは意外に難しいです。

そのため、これに加えて天引き、つまりは先に貯金に回してその後の残ったお金で生活を行うことの重要さも合わせて説いています。

「苦しい苦しいで普通の生活をつづけて、それでもいくら残ったら。。。と望みをかけていては、金輪際余裕の出てこようはずはない。貧乏脱出にそんな手温いことをしては駄目である。」 本多静六 私の財産より

「いくらでもいい、収入があったとき、容赦なくまずその4分の1を天引きにして貯金してしまう。」 本多静六 私の財産より

月給と利子の共稼ぎ

この4分の1の天引き生活に加え、本田教授が重要性を強調しているのが利子です。教授自体は25歳からこの積み立てを行い、同時にまとまったお金が入ると投資へと運用を行っていきます。

そこから生まれたお金を再度4分の1を貯金に回し、同様のサイクルを繰り返していきます。

これってつまりは再投資の考えですよね。再投資の効果は最初は小さく実感できませんが、非常に大きなものです。

「こういうふうにして私の4分の1天引き貯金生活は始められた。2、3年たつと預けた金の利子が毎年入ってくる。これは通常収入になるので、その4分の3は生活費に回すことができる。つまり月給と利子との共稼ぎになるので、天引き生活はいよいよ楽に続けることになってきた。」 本多静六 私の財産より

大切な雪だるまの芯

この再投資の効果を以下のように雪だるまに例えています。

金というのは雪だるまのようなもので、初めはホンの小さな玉でも、その中心となる玉でができると、あとは面白いように大きくなってくる。 本多静六 私の財産より

アメリカのウォーレンバフェットも同様の事を言っていますね。彼も同様に「株式投資の真髄は雪だるま(スノーボール)である」とも述べていて、アメリカ株の中でも再投資を重要事項に挙げていて、企業にも株主還元を求め、配当株への投資によって巨万の富を得ました。

15年で本業を上回る所得に

25歳で4分の1の貯金の積立から初めて、40歳では既に本業の大学教授の給与よりも既に高い金額を貯金の利子や株の配当から得るようになっていました。

 

感覚としては大学教授の40歳となると現在では800から1000万くらいかと。その金額を既に配当や再投資によって得られたとすると、凄いペースです。

 

年利が仮に8%と好調だったとしても、推定の資産は1億円ほどはあるのでしょうか。この途中に投資での売却益などかなり大きく資産を伸ばした出来事があったようなので単純な複利ではないとは思いますが、いずれにしても凄いことです。

儲けすぎて辞職勧告を受ける

なんとこの本田教授。投資活動の方が儲けすぎてしまい、同僚から辞職勧告を受けてしまいます。きっかけは大学での施設の寄付を求められた際、かなりの金額を寄付します。結果として流石にこの金額はどこで出てきたんだと大騒ぎに。

 

日本においては、現在も封建制度の価値観が今も強く残っています。それに加えて大学内のお堅い職場ですから、当然といえば当然の流れに。しかも最高学府である東京大学の教授なので、不正な賄賂すら疑われますよね。

 

それに対して、本田教授はこれは実際に自分が貯金と正当な投資活動によって得られたお金だと主張。家計簿を一つ一つ照らし合わせて疑惑を払拭していました。

「家計簿を持ってこい。、通帳と株券も全部だ」本多静六 私の財産より

副業のはしり

この本田教授の凄いところは副業に関しても当時(約130年前です。。。)から既に行っていたということです。

 

25歳から教授は1日1頁の文章執筆を行う事を自分自身に義務付けて、本業以外の時間でも行っています。

 

東京都や政府、鉄道などの外部の依頼を引きうけ、かつ早稲田大学といったその他の講師も兼任する始末。本田教授はこれを学問の切り売りと言っていますね。

 

それだけにとどまりません、なんと更には実業家の財務や事業のコンサルティングまで手がけていきます。

 

しかも彼の本業はおかたーい大学教授です。つい最近平成の時代までは職業は1つといった時代に、130年前の教授の行動は凄くないですか。。。

「働けるだけ働き抜く」本多静六 私の財産より

もう本田教授凄すぎますね。。バイタリティーが溢れています。

貯金から投資へ

「節約貯金や本業の傍らのアルバイトをしても大したことにならないのである。人生の全部を積み上げても多寡がしれている」 本多静六 私の財産より

 

そうです。本田教授が強調しているのはあくまで貯蓄と投資の関連です。教授自身は質素倹約や副業に関しては、あくまで先程の雪だるまの基礎を作るための活動であり、それを単純に積み立てる事では多寡が知れていると強調していいます。

 

「つまりは、何人も「貯金の門」を潜らずに巨富には至らないのである」 本多静六 私の財産より

 

貯金とアルバイトで雪だるまの芯を作る。この後にいったいどうするのか、ここで投資のススメをしています。

 

それは断じて「投機」ではない。」「思惑」ではいかん。あくまで堅実な「投資」でなければならぬのだ。本多静六 私の財産より

複利の効果に関してはこちらも参照

https://us-kabu.com/2000_tsumitate_30_40/

https://us-kabu.com/compound-interest/

最終結論

金儲けは理屈ではなくて、実際である。計画ではなくて、努力である。予算ではなくて、結果である。 本多静六 私の財産より

 

さて、ここではある程度割愛しましたが貯金から始まって、投資や事業経営など様々なものを手掛けて巨万の富を気付いた本田教授です。

 

ちょっとした小成功を収めると自己の力を脇まえずに、政治活動や有志的な活動に勤しむ人々に苦言を呈しています。今で言う芸能人?政治家?へ転身してしまう人々のようなことでしょうか。あくまでそれらは余力活動として本業に支障がない程度で行うものであって本業第一と言っています。

「要するに、平凡人はいついかなる場合も本業第一たるべきこと。本業専一たるべき事。1つのことに全力を集中して押し進むべきこと。これが平凡人にして、非凡人にも負けず、天才にも負けず、それらに伍してよく成功を勝ち得る唯一の道である。しかも職業上の成功こそは、他のいかなる成功にも増して、働くその人自身にも、またその周囲の人々にも人生の最大幸福をもたらすのである。

人生即努力、努力即幸福、これが私の体験社会学の最終結論である」 本多静六 私の財産より

 

本業に勤め、質素倹約に励み、投資活動を堅実に行っていく。至極真っ当なことですが、それを継続することの大切さを解いている名著でした。

 

時間がある際にはペラペラとページをめくって日々の生活の振り返りとしています。

 

https://us-kabu.com/compound-interest-excel/

 

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